クラシックコンサートにアンコールは必要か?

ソリストがコンチェルトを演奏したあと、あるいは演奏会の最後の曲を演奏したあと、カーテンコールを繰り返しても鳴り止まない拍手ののちにアンコール曲が演奏されることがしばしばあります。

私自身、先日出演したオーケストラの演奏会では、運営と指揮者の意向でラフマニノフの2番を演奏したあとにアンコールとしてポルカを演奏しました。過去には、プログラムのテーマにあった曲のほか、同じ作曲者の曲、取り上げた交響曲の最終楽章の最後の部分(第九や幻想交響曲)だけをアンコールで取り上げたりしました。海外オーケストラの来日公演を聞きに行くと2曲もアンコールを演奏されたりします。学生時代に所属していたオーケストラでは頑なにアンコールを行いませんでした。

このアンコール、皆さんはお好きですか?

私はどちらかというとあまりアンコールが好きではないほうです。理由は3つあって、1つ目はせっかくの感動が少し冷めてしまうこと。素晴らしいコンチェルトや交響曲などの大曲を聞いて心動かされているときにちょっとした曲を聞きたくない。

2つ目は特にアマチュアに顕著ですが、アンコールの曲目はあまり練習せず、直前の練習でのみ合わせることも多いのでクオリティが低くなりがち。素晴らしい演奏のあとに雑な演奏になってしまうのが残念です。

3つ目はこれは自分が奏者側の話ですが練習しなければならない曲が増えて大変。この時間があればプログラムの曲を練習したいと感じてしまいます。

一方で、好きなソリストや好きなオーケストラの演奏であれば、一曲でも多く聞きたいからアンコールをしてほしい気持ちもわかります。

この話を知人としていたら、奏者側として、プログラム曲の練習進捗次第でアンコールに取り組むか判断しているという話や、お客さんが拍手をやめないということはアンコールを期待しているということで、それに応えないということはお客さんの演奏会の満足度を下げてしまうという意見がありました。

知り合いの指揮者はアンコールのことをゆずシャーベットと呼んでいて、言い得て妙だなと思いました。

曲にも依る部分もあるかなとは思います。例えばチャイコフスキーの悲愴のあとにアンコールは絶対に聞きたくない派の人が多そうです。他方、ゆずシャーベットとして聞きたい人もいそうですが。

皆さんはクラシックコンサートでアンコールは聞きたいですか?

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